2021. 10 / 22
土地探しについて【郊外の暮らしについて考える】
[ ARCHITECTURE ]
今回は土地探しについて考えてみたいと思います。
これまで、いわゆる都心の狭小地といわれる敷地での計画や、郊外の比較的ゆとりあるエリアでの計画など、様々なケースで設計を行ってまいりました。また実際の家づくりのご相談では、土地探しからのご相談も多くなります。私自身は妻と小学生の子供、ペットの犬と一緒に東京郊外の稲城市に暮らしおります。改めて「郊外の暮らし」についてメリットやデメリットなど実際に暮らして感じたところをお伝えできればと思います。
[木漏れ日の家]は住み始めて8年になる私の自宅になりますので、よろしければ合わせてご覧いただければと思います。
木漏れ日の家|内田雄介設計室 (u-architect.jp)
新型コロナウイルス感染症の流行により、かねて推進されていた働き方改革が大きく進みました。業種や職種にもよりますが、リモートワークを取り入れる企業が増えつつあるようです。
実際に家づくりをお手伝いさせていただいた建主の方もリモートワークされている方が多くいらっしゃいます。
さらに、買い物もネットショッピングが増え、娯楽もライブ配信など家の中で楽しめるものが増えたことや、ライルスタイルの多様化など、都心や職場の近くであることは必ずしも住まい選びの重要事項ではなくなったのかもしれません。
また同じ価格の住宅なら都心よりも広い住宅が建てられる点、ゆとりある生活環境など、子育て世代にとっては郊外に暮らすという選択肢はメリットが大きいのかもしれません。
広くて部屋数も多く作れる郊外型の住宅は、自宅でテレワークを行う際に集中して作業をしたり、Web会議をしたりするための仕事部屋を確保することもできるでしょう。
過去の事例の「八王子の家」ではご夫婦の寝室、子供部屋や客室となる和室の他に、眺望の良い場所に独立した仕事部屋を計画しました。
八王子の家|内田雄介設計室 (u-architect.jp)
また、ガーデニングやバーベキューが好きなら広い土地、サーフィンが好きなら海に近い土地、登山やキャンプが好きなら山に近い土地など、自然の中でできる趣味を持つ人にとっては理想的な環境を探しやすいのも郊外の魅力だと思います。
郊外に暮らすメリットをまとめると以下のようなことが考えられます。
<ポイント>
・住宅の価格は同程度でも、都心より広さや設備など良い条件の住宅が建てられる
・土地が安いので、建物にコストをかけやすい
・庭でできる趣味、自然の中でできる趣味などを満喫しやすい
・自然が多いので四季の移ろいを感じることができる
・休日は静かなので、犬の散歩やバードウォッチングなどのんびりと暮らせる
・緑が多い環境で公園も多いので安心して子どもを外で遊ばせられる。
・周りには同じようなファミリー世帯も多いため、子ども向けの施設も整っているので子育てがしやすい
逆に、郊外に暮らす事のデメリットとして、以下のようなことが考えられます。
<ポイント>
・カフェや雑貨屋さんなどのお店が少ない
・美術館や博物館など文化施設が少ない
・通勤や通学に時間がかかる可能性がある
・自然が豊かな場所は、虫や動物にも日常的に遭遇しやすい
・都心部であれば、徒歩ですぐに買い物に行けますが、郊外は日用品の買い出しに車が必要になる事が多い
コロナ禍で注目が高まりつつある郊外での暮らしですが、郊外と都心のどちらに住むべきかは、家族構成やライフスタイルなどを総合して考える必要がああると思います。資金計画に余裕を持って計画したい人、自然豊かな環境で子どもを育てたい人、車移動が中心の人は、郊外での家づくりが向いているでしょう。また郊外のメリットである自然が多いということは、裏を返せばそこに住む生き物にも遭遇しやすいということでもあります。昆虫や動物が苦手な人はそうした事情を理解したうえで、対策などを考える必要もあるかと思います。
このように土地探しについては自分がどのようなことを求めるのか、優先順位を整理することと、候補となるエリアについてよく調べることが大切になるのではないでしょうか。
最後になりますが、現在進行している「相模原の家」や「つくばみらいの家」はリモートワークが普及したことによる新しい働き方、そして自然環境の充実した郊外の暮らしに価値をみいだし都市部から郊外へと移住を希望された若いご家族の家づくりになります。
宜しければ、こちらの進行ブログも合わせてご覧いただければと思います。
内田雄介設計室では土地探しからお手伝いしています。
[進行中のプロジェクト]
相模原の家 BLOG|内田雄介設計室 (u-architect.jp)
つくばみらいの家 BLOG|内田雄介設計室 (u-architect.jp)